16期例会・活動報告
19時から20時まで
発表者 工藤喜作
タイトル 「ベトナム人の技能実習制度について 監理団体を運営してわかったこと」
ベトナムという、日本から3600kmほどの距離があり、ぼくたち日本人があまり関わることも多くない国から、
わざわざ日本に来てもらって、建設業や工場、農業など、様々な産業で働いてもらっています。
これは昨今の働き手不足を解消する1つの方法として注目されています。
わたしは建設業がメインの会社ですが、協力会社の人手不足、労働者の高齢化を間近に見て、解決する必要性を感じて、ベトナム人材の紹介、監理業務に着手しました。
ベトナム人の監理団体を運営する上で、感じたこと、気をつけなければならない事柄を発表しました。
感じた事は、ベトナム人と日本人の相性は良く、ベトナム人は真面目で仕事を一生懸命やってくれるという事です。ただ、甘い話に乗りやすい面もあり、ブローカーや違法な人材紹介会社にそそのかされて、失踪してしまう例が多数報告されているので、監理する上でかなり気をつけなければならない。そのためには質の良い、信頼できる監理団体を選択してください。という話をしました。
このテーマに関しての質問、意見は、
質問1
諸経費を含めた月額総支払26万円も支払うと、日本人と比較して安いとは言えない、むしろ高いのではないか?との質問が出ました。
それに関しては、明確な回答をできなかったので、派遣している会社の社長さんに質問しておこうと思います。
質問2
建設工事費用が高騰しているが、今後は安くなるのではないか?オリンピックが終われば東京の働き手が帰ってくると工事単価は下がるのではないか?との質問が出ました。
それに関しては、明確な事は言えないが、労働者の高齢化が著しく、現場をリタイアしていく労働者が非常に多いので、例え東京オリンピックの景気がおわっても労働者があぶれるような状況にはならないため、工事単価がなかなか下がらないだろう。と回答しました。
20時から21時まで
発表者 古山忠
タイトル「今日は真面目な民法改正と信託のお話」
民法改正がこの度行われて、私たちの生活に関係する部分と、あまり関係ない部分があるそうです。
基本的に甲乙の両者がトラブル、紛争なく進めば特に問題ありませんが、一度トラブルが発生すれば、契約書どおりに進行していくため、民法の改正範囲内で見解が変わっていきます。
例えば自動車の中古車の売買において、今までと扱いが変わります。
今までは従来の民法では、売買の目的物が中古車等の特定物の場合、全く同じ物は他には存在しないという前提で、当該中古車の修理などを求めることができる(追完請求権)という規定はありませんでした。
買主としては、瑕疵による損害賠償を求めるか、契約の目的が達成できない場合に契約自体を解除する、という方法しかありませんでした。
これに対し、改正後の民法では、売買の目的物に「契約不適合」がある場合、その目的物の修理や、不適合のない代替物の引渡しなどを求めることができるという規定が出来ました(追完請求権)。
このように、売買の瑕疵担保責任は、民法の改正に伴う細かい変更点があるので、改正法を確認したほうがいいでしょう。
また、相続時の信託についての資料もいただきました。
財産承継としては、生前贈与か遺言の手しかありませんが、受託者に相続するのがタイミングとして早すぎる、適切ではない場合、信託という方法があります。この時に有効な事業承継信託については、
古山氏に聞いてみてくださいね。
以上となります。
反省点としては、前発表の工藤喜作の発表が長くなってしまい、事業承継の話をお聞きすることができませんでした。
もう少し早く発表を終えればよかったなと思います。